日本でNMNの臨床試験が開始

The first human clinical study for NMN has started in Japan https://www.nature.com/articles/npjamd201621


人間や生き物はなぜ老いていくのか。 老化と病気のメカニズムを、今井先生とグアレンテ先生はNAD+の役割について発表しました。 非常に刺激的な話です。

NMNについてNatureに発表された論文

老化にとって、もっともよく知られた抗老化方法は、「カロリー制限」であることは広く知られています。 そのカロリー制限は、老化研究の中心に据えられています。 今井先生は2000年に、「転写サイレンシングと長寿タンパク質はNADヒストンデアチラーゼである」という独創的な論文を、海外の科学雑誌『Nature』に発表しています。 そのNatureに発表された論文では、カロリー制限について書かれています。 そして、カロリー制限による、老化を食い止めるための利点として、その根底にはSir2アップレギュレーターというメカニズムが存在すると指摘しています。 それ以来、サーチュイン遺伝子と呼ばれるSir2ファミリーたんぱく質とNAD+は、長寿を促進するために、研究者から熱い注目を集めることとなりました。 サーチュインの活性化と、NAD分解の結合は、独特のメカニズムを持ちます。 著者は「タンゴに2つかかる(it takes two to tango)」、という語彙を使って、表現しています。 つまり、サーチュインとNAD+の両方が、健康的な老化と長寿のために必要なのです。 NADのレベルが加齢とともに減少すると、これらは衰えていきます。

老化を解き明かすNMNへのヒト臨床試験

老化に対し、病気の予防方法として8つの可能な介入についての解説がなされました。 食事制限、運動、mTOR阻害剤、メトホルミンとアカルボース、NAD+とサーチュイン活性化因子、老化とテロモア機能障害の修飾因子、ホルモンと環境因子、ミトコンドリアの治療法が挙げられます。 上記のうち、食事制限とカロリー制限、そして運動は、現実的であるようにみえます。 しかし、ライフスタイルを変えなければなりません。 食事制限とカロリー制限そして運動は、言葉でいうほど簡単ではなく、一部の人には非常に難しい可能性があります。 mTOR阻害剤、およびテロメア因子は、優れた実用化になる可能性はありますが、依然として調査中というところです。 メトホルミンとアカルボースは、いま老化防止薬としてアメリカで臨床の段階にあります。 研究によると、糖尿病薬メトロホルミンが動物の寿命を延ばすことをすでに証明しており、期待が持たれる研究です。 アメリカでは、この研究が同じようにヒトにも通用するか、再現するかを試す試験にチャレンジしている途中です。 これらの戦略の中で、NADとサーチュインの相互作用の発見以来、過去16年間に蓄積されたデータは膨大です。 それによって大きな注目を集めています。 NADを直接ヒトに投与することはとても困難ですが、その前駆体であるNMNは、細胞と体内のNADレベルを高める有望な天然化合物だとされています。 NMNは、グルコース代謝、心血管および神経機能、幹細胞の維持における合併症を改善し、一部では寿命を延ばすことが確認されています。 非常に有益な作用をするとNMNには期待が持たれているのです。 臨床試験がすでにアメリカおよびヨーロッパで進行中です。 NMNは、サプリの形ですでに市場に出回っています。 しかし安全性および人類の生理学への影響は不明な状態が今です。 最近では、日本の首都東京にある慶應義塾大学医学部とアメリカセントルイスにあるワシントン大学医学部の国際共同チームが、NMNのヒト臨床研究をはじめています。 アメリカ川では今井眞一郎先生が研究をリードしています。 この研究の最初の目的は、ヒトにおけるNMNの安全性および生物学的利用可能性を評価することにあります。 ボランティアによって、血中のNMN濃度の安全性をテストしている最中です。

NMNサプリメント開発は将来の医薬品のため

このヒト臨床研究から、NMNが人体でどのようにして作用するのか、学ぶことができます。 NMNが医薬品として開発される可能性も秘めています。 しかし今のヒト臨床試験では栄養補助食品として、医薬品ではないサプリメント開発として計画されていることは、注しなくてはなりません。 あくまで医薬品ではなく、栄養補助食品です。 病気の治療および予防としての医薬品としてNMNを開発しようとすると、厳格な規制および臨床試験のルールを守るために、かなりの時間もお金もかかるのです。 栄養補助食品としてNMNを開発することのメリットは、時間とコストを節約し、将来の臨床への応用を加速させる効果も持つのです!この点において、ヒト臨床試験はアンチエイジングの栄養補助食品としてのNMNの開発のため、重要な科学的基盤提供することを目的としています。 こうしたことから、仮に栄養補助食品としての開発であっても、NMNは人類の発展に寄与するものなのです。