老化寿命研究 最前線

元論文:老化・寿命研究最前線 - GDF11とNMNは不老長寿の妙薬になりうるか? -


長生きしたいですか?

不老長寿は、古来、人類永遠の願望であり見果てぬ夢だといえます。 20世紀後半から盛んに研究されてきたのは、カロリー制限による老化遅延および寿命延長のことではないでしょうか。

NMNが改善させる!

特に最近ではモデル動物を用いた分子遺伝学的なアプローチにより老化や寿命の制御にかかわるインスリンシグナル伝達系やmTORシグナル伝達系また長寿遺伝子群(サーチュインファミリー)などの因子の存在が明らかにされてきたといえます。

老化は遅らせるだけじゃない!

これまではこれらのシグナル伝達系や因子を活性化することでせいぜい老化を遅らせる程度で逆戻りは不可能と考えられてきました。

NMNへの期待

ところがごく最近老化を逆戻りさせて寿命を延長できるかもしれない!という2つの新たな研究成果が報告されているのです。

若返りへの期待

1つは、GDF11(growth differentiation factor 11)による老齢個体(マウス)の若返り効果(rejuvenation)。 2つ目は、NMN(nicotinamide mononucleotide)による長寿遺伝子群(サーチュインファミリー)の活性化です。本稿では、この2つの話題を中心に、老化や寿命の研究の最前線をかいつまんで紹介してくれています。

NMNへの期待

ところがごく最近老化を逆戻りさせて寿命を延長できるかもしれない!という2つの新たな研究成果が報告されているのです。 サーチュイン(sirtuin)は長寿遺伝子として,酵母からヒトまで進化的によく保存された遺伝子であり,ヒトでは 7 個のサーチュイン遺伝子およびタンパク質(Sirt1〜Sirt7)が同定されています。これらのサーチュインタンパク質(以下,サーチュインと略)は NAD(nicotinamide adenine dinucleotide)依存性の脱アセチル化酵素としての活性をもっています。NAD は酸化還元反応をになうさまざまな酵素の補酵素としてよく知られている.生体内での NADの合成経路における中間体である NMN が,サ-チュイン群を活性化することにより,糖尿病などの老化関連疾患の病態を軽減するとともに,老化遅延や寿命延長にも関与しているらしい,ということが分かってきたのでした。

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