NMNと骨折の関係について

元論文:Attenuates of NAD+ impair BMSC osteogenesis and fracture repair through OXPHOS


NMNと”骨折”の最前線

骨髄間葉系幹細胞(BMSC)の脂肪・骨形成系への関与を制御し、骨形成を促進することは、骨再生・修復のための有望なアプローチと考えられています。 酸化的リン酸化(OXPHOS)が細胞運命の決定に関与していることを示す証拠が蓄積されています。

骨折からの再生

OXPHOSの必須補酵素として、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)は幹細胞の分化と相関することが示されています。 NAD+の前駆体であるNMNは効果を示すのでしょうか。 NADがOXPHOSを介してBMSCの細胞系列を操作しているかどうかは、まだ不明です。 従って、NADがBMSCの分化誘導において、エネルギー代謝に果たす潜在的な役割を明らかにすることは非常に重要だと考えられます。

マウスの実験

骨形成細胞と脂肪形成細胞のミトコンドリア呼吸と細胞内NAD+レベルを比較しました。 ミトコンドリア OXPHOS における NAD の役割を検証するために、NAD+ サルベージ経路の阻害剤 FK866 と活性化剤 P7C3 を用いて、骨形成中の NAD+ レベルを操作することに成功しています。 マウス大腿骨骨折モデルを作成し、骨折修復に対するFK866の効果を評価しました。

骨の再生にNAD+レベルが上昇

骨形成にコミットしたBMSCsは、OXPHOS活性の上昇と解糖の減少を示し、細胞内のNAD+レベルが上昇していることが明らかになりました。

期待が持てるNMN

BMSCsのサルベージ経路を介したNAD+の減衰は、ミトコンドリアの機能障害とOXPHOSの活性低下による骨形成のコミットメントを低下させたのです。 この細胞は、ニコチンアミドモノヌクレオチドを補充することで救済されました。 また、NAD+阻害剤FK866を投与すると、in vivoでの骨折治癒が阻害されたのです。

結論

NAD+を介したミトコンドリアOXPHOSは、BMSCsの骨形成および骨修復に必須であり、骨修復・再生の治療ターゲットとなりうることが明らかとなりました。